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2016年1月

2016年1月29日 (金)

不正アクセス(LINEのやりとりなど)

サンミュージック所属の有名タレント、ベッキーさんが不倫騒動でタレント生命の危機に立たされていますが、その発端になったのが、週刊誌に掲載された交際相手とのLINEのやり取りが公開された記事でした。

当事者しか知りえないこうしたやり取りがなぜ入手できたのかという問題があります。

第三者がパスワードを入力してベッキーさんらのアカウントに侵入した場合には、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)違反行為に該当します。これは刑事罰(三年以下の懲役又は百万円以下の罰金)の規定が設けられていますから、立派な犯罪行為です。

しかし、アカウント侵入ではなく、単に「盗み見た」というだけでは不正アクセスにはなりません。

この場合は、その内容をコピーして公表する行為が名誉棄損(民法709条、710条、刑法230条1項)にあたるかという問題になります。

メディアと名誉棄損に関しては多くの裁判例があり、詳しく論じると長くなりすぎるので割愛しますが、基本的には表現の自由との関係で刑事責任を問うことには謙抑的であるべきだと思います。

民事上の不法行為責任については、記事が(1)公共の利害に関するものか(2)もっぱら公益を図る目的にでたものか、(3)真実と信じたことにつき相当の理由があるか、が争点になるでしょう。

あとは情報提供者に対する不法行為が成立しうるかという問題がありますが、また改めて考えてみたいと思います。

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